とらびす

野いちごのとらびすのレビュー・感想・評価

野いちご(1957年製作の映画)
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弾丸映画観戦日帰りツアー、イングルマン ベルイマンでシメ(笑)

冒頭からやってくれますねー!
村上春樹が、「人の夢の話を聞かされるほど退屈な事はない」って言ってたけど。

いきなり夢の話から始まるんだけど、村上春樹の言う一般的な夢ではなく、老人が老いや死を近くして考える事、というか感じる事を「夢」って形で表現している、これこそシュール レアリズム!シュールって言葉はよく使うけど、シュールでリアルって感じたのは初めてかも。

夢の中では老いに関する様々な事が起きる。ホラー映画みたいな恐怖、狂気が描かれてるんだけど。中には笑っちゃうのもあって。俺、二回ほど声出して笑っちゃったなー。
そして、全体的にハッピーな雰囲気なんだよね。そこ、見事だよね。

1957年制作のこの映画、交わされる会話、考え、現代にもそのまんま通じる鋭いものが多くて、感嘆するばかり。

なんで今まで観なかったんだろ?
なんで誰も強く勧めてくれなかったの?笑

でね、「処女の泉」が10時30分。
この映画、18時30分。
客が全くおんなじ!
座ってる席もおんなじ!笑

みんな、その間どうしてたんだろ?
それぞれの休日を満喫してたんでしょう。

そして、上映後、つるっ禿げ紳士がずーっと店員さんと話してんのも一緒!笑
でも今回は、俺も店員さんに用事あったから、しばらく聞いてたんだけど、どうやら知識をひけらかしたいだけみたい(笑)
店員さんも、ちょっと困ってるみたいだったし(笑)

この映画の中のセリフ、「人の話を聞こうとせず、自分の事ばかり話したがるエゴイスト」そのまんま。
あなた、つるっ禿げ紳士から、「紳士」は取り除かせていただきます(笑)
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