今までありそうでなかった信長･濃姫ふたりの奇蹟を描いた夫婦の物語だった。同じ古沢良太脚本でも、こっちの家康はかなりしたたかに生きてそう。
政略結婚で結ばれたふたりが次第に絆を強めていく展開はベタだけど、お互い支え合って危機を乗り越えていくのはやっぱりいいなって思った。桶狭間や上洛の際みたいに、アイディアを導き出してサポートする濃姫も立派だし、何気なく妻のために動いている信長も微笑ましかった。魔王と恐れられた人物ですら、あそこまで動揺してる所から、奥さんの存在は夫にとって大きいんだなと実感した。
要所要所の合戦のシーンも、割としっかり作られてたのもよかった。流血や死体の山もぼかさずに表現していたのが意外だったし、主演ふたりの殺陣のシーンも見応えがあったと思う。
そして崇拝する気持ちが強すぎて、行き過ぎたところまでいった明智光秀が怖かった。タチの悪いファンってあんな風になりそう。
