勝手にサイコパスがバイオテロでも起こす話かなと思ってたのですが、韓国で実際に起きた加湿器の殺菌剤による公害の話でした。
現在までに推定の死者数が2万人とも言われてるようで、殺菌剤に有害な物質が含まれていて、国の認可も受けてるし安心だと思って加湿器で使った人が、間質性肺炎などの肺疾患に次々とかかるという恐ろしい事件です。
はじめは息子が重篤な肺疾患を患い、直後に妻も突然倒れて肺疾患で亡くした小児科医が、原因を必死で探り、加湿器の殺菌剤が原因だと突き止め、被害者らとともに企業に対して裁判を起こします。
企業の儲け至上主義、証拠の改ざんと隠蔽、被害者への分断工作、関係省庁の責任転嫁などなど、ほんとに酷いもので、こうした事がより被害を拡大させたというのが、もう完全に人災なんです。
社会的責任などまるでおかまいなしに、有毒だとわかっていて販売するとか、ほんとに極悪です。
日本でも、水俣病などの公害や緑十字の薬害エイズなんてものもありましたが、韓国でも同じような事があったのだと知れました。
地味な作品ではありますが、最後の方はドラマチックな展開もあって面白かったです。
キムサンギョンが事件の真相を追求する主人公の小児科医を演じていて、この方はホンサンスの初期の作品によく出ていましたが、その頃と比べるとおじさんになっているのですが、味があって良かったです。
チャングァン 18作目
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