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空気殺人~TOXIC~のPoMooNのレビュー・感想・評価

空気殺人~TOXIC~(2022年製作の映画)
3.4
事実を基にしている社会問題なので、重い。が、この様な事件は、いつ、どこでも起こり得る。

加湿器使用時はタンク内にカビや黒ずみ、雑菌などが気になる。その際、投入した殺菌剤が人体に有害物質だったら?題名の「空気殺人」は、その薬品と製造・販売メーカーと、更に国が認可した商品だから、国も相手となる。作品内では呼吸器系・肺が硬くなり死亡者が出るが、素人が化学薬品に対して民事訴訟を起こす大変さ、裁判にすら持ち込めない事もあることを知った。後日、民事で無く刑事事件として起訴するが、その方が結果が出やすいんだろう。日本の水俣病が認定まで50年かかった話も途中でてくる。実際、日本の国は裁判の賠償責任の結果を不服として控訴を申し立てている。作中では、あからさまに国の各部署が責任の擦り合いをしていて不様だった。

作中では、わかりやすく、メーカー側を金の亡者とし、妻を亡くした医者と義妹が検事、の家族が中心になって立ち向かっている。途中どんでん返しの更にどんでん返しがあるのが韓国ドラマらしく小気味良い。もし、邦画で制作されたら、もっと暗くて重くなるんじゃないかなぁー。
No.1215
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