実際に起こった「加湿器殺菌剤事件」がベース。突然家族を亡くした医師が原因を探る。
実際に被害者がいる事件を作品にするのは難しい作業だったと推察するけど、実話と脚色、上手く構成していると思う。
こういう作品を作ることで問題提起にもなるし、事件を風化させない力になるはず。
大企業に対する集団訴訟、これほど時間と労力がいるものだと再認識。絶対認めない企業の隠蔽工作に唖然とした…
人は大事なものを失わないと自分ごととして考えられないのかも…
医師役のキム・サンギョンが怒りながら歩く姿が『殺人の追憶』の時と（良い意味で）変わらなくてエモいというかぐっとくるというか。
『殺人の追憶』も実際の事件をもとに作られていて、当時のインタビューで彼は「被害者のことを思うと精神的に辛かった。被害者の家族の方に迷惑をかけないためにも良い作品を作ろうと思った」と話していた。今作の監督のインタビューで「サンギョン氏は自分の演技で傷つく人がいるかもしれないと悩んでいた」と言っていたので、いつも作品に真摯に向き合っているんだな、と。
