スコセッシフォールド全開

金の国 水の国のスコセッシフォールド全開のレビュー・感想・評価

金の国 水の国(2023年製作の映画)
1.3
状況、心情を全部言葉で説明してくれる。それは全くありがたくない。鑑賞者の国語力を養えない。子供には勧めたくない。
犬の糞、猫の糞をどちらが片付けるか、で戦争が起きるおとぎ話要素と、でも両者には資源確保と交易路確保の国の存続を懸けた政治的目的があって、というリアルさが共存していて世界観についていけない。前者が余計。
登場人物が適当に描かれすぎている。レオポルディーネはせっかくの第一王女の発言力と反戦組として役割を活かしきれておらず、時計の修理を依頼しただけの人に留まっているし、ほか二人の姉妹に関しては何もしていない。ライララもしれっと家族を人質に取っているので全く推せない。
『お父様が国王でよかった』どこが?嘘をついただけ?あっさり解決する。
国王のプライドの高さはその後も健在。ラスト、ようやく和解したのかと思ったら、まだ上から目線で、謝罪しないし、全然スッキリしない。
太っている=醜い、に対して何十人もいて誰も否定しない、間違っていると指摘しない。『俺はアリだぞ』は全くフォローになっていない。
選民思想を持っている国民の洗脳をどう解くのか。戦争責任は?もっと語られるべきことはたくさんあるような気もするけど。
浜辺美波氏の細い声がぽっちゃり女性とマッチしない。不自然。優しさは伝わる。『〇〇です“わ“』の違和感。もう古い。無くてもお嬢様臭は出せる。いい加減やめようよ(定期)
キャストや監督、以外に音楽作曲家のエバン・コールさんが登壇しており、舞台挨拶としては珍しい光景だった。制作スタッフの話は貴重。
西アジア音楽が声でかき消されてしまって悲しい。そっちが聞きたい!!