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LILY-C.A.T リリィ・キャットのmitakosamaのレビュー・感想・評価

LILY-C.A.T リリィ・キャット(1987年製作の映画)
3.4
押井守の師匠・鳥海永行の監督作やね。脚本が星山博之でキャラデザが梅津泰臣、クリーチャーが天野喜孝、メカデザインが森木靖泰とスタッフはメッチャ豪華なんだよね。

故にとても硬派な作りの作品だ。
物語は…と言えば(多少差異はあるが)限りなく最初のエイリアンの映画と変わらん(笑)クリーチャーに関しては遊星からの物体xだ。ぶっちゃけストーリーには既視感しかない。

とはいえ作りは本当にシッカリしている。
調査宇宙船に乗り20年の睡眠時間から起きたクルーたちの中に身分詐称で紛れ込んでいる者が2人いると判る。疑心暗鬼の中、一人一人バクテリアにより死に怪物化する。
紛れ込んでいるのが誰なのか?誰が裏で操っているのか?宇宙船という密室で繰り広げられるサスペンス。

会話劇も案外多いのに案外ダレないのは流石。細かい演出が上手いからだね。
例えば、いつもショットガンを持っている粗暴な男が金髪の社長令嬢と話をしている時、水着でかがむ女のケツをチラ見してニヤケてる。このワンショットでこの男の性格を簡潔に印象づける。流石!

だが、この粗暴な男が最初に「あいつが怪しい」と疑われるんだよな。逆にこのミスリードはヘタだな。明らかにこういうキャラは怪しくないもん。案の定最初に死ぬ。

社長令嬢の連れてきた猫・リリィが実は本社の密命で動くロボットとのことだが、これもそのまんんまエイリアンにおけるアンドロイド・アッシュだな。
しかも劇中で船長に「猫型ロボット」と呼ばれる(笑)猫型ロボットって…青い秘密道具を出すアレを思い出しちゃうよ。
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