奇妙な客がいながらもバトラーにとっては全員”お客様”であり、同じように接する中で見えてくるそれぞれの思惑、そして起こる事件。トリックとその動機が多くは語らずとも非常に明快、それでいてなんと言っても吉沢亮×宮崎あおいが圧倒的美。
吉沢亮演じる冲方の発する「お客様」の声色の変化に驚かされたな。何気ないシーンで本編に直接関わってくるわけでもないが、数回の「お客様」というセリフだけで冲方というバトラーの性格のようなものが垣間見えた気がした。
吉沢亮、宮崎あおいもさることながら、脇を固めるベテラン俳優陣の皆さんの演技が光る。坂元裕二脚本なだけあって、随所に人間味のある描写やセリフが散りばめられていて好きだなと改めて思わされた。
