しろくま

Dr.コトー診療所のしろくまのレビュー・感想・評価

Dr.コトー診療所(2022年製作の映画)
3.5
《医師の来手がない離島に》
〝無理やり医師を呼び、その医師の良心と自己犠牲に島民が寄りかかっている構造に問題がある。たまたま五島先生みたいな人がいたから、20年間この島の医療は成り立っていたけれど〟

2003年夏に第1期、2006年秋に第2期が放送された連続テレビドラマ〝Dr.コト―診療所〟。島にやって来た当初は、誰からも相手にされなかったコト―先生(吉岡秀隆)だったが…。島民との交流を通して、徐々に信頼関係を築いていく姿が描かれる医療系のヒューマンドラマで、本作は、16年ぶりの続編。

当時のキャストやスタッフが再集結して撮影された懐かしさいっぱいの作品だけど、時の流れは残酷で、島民の高齢化問題が突き付けられた映画になってしまった。特に、主人公のコト―先生を演じる吉岡秀隆さんのロマンスグレーは、お似合いではあるのだけど、どうしても年齢以上に見えて、柴咲コウさんとは夫婦ということだけど、まるで…。

島民皆がコト―先生を頼りにしている割には、コト―先生が床にぶっ倒れてもほっぽらかしにしていたのにはビックリ。報われないよね。それでも立ち上がろうとするコト―先生。凄すぎです。そして最後は、あの〝あしたのジョー〟のように燃え尽きて…。

高齢化と併せて過疎化も深刻で、どうやって診療所を継続させるかが課題なのだけど…。地元の看護師・生田絵梨花さんが、若手医師の高橋海人さんを口説いて島に引き留める作戦で決まりかな。

視聴メモ:2024.05.21/058/地上波:240103放送
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