茜

悲鳴を上げる頭蓋骨/叫ぶ頭蓋骨の茜のレビュー・感想・評価

3.7
原題は「The Screaming Skull」フィルマさんの情報が微妙に間違ってる…。
あとそのまま訳した邦題が載ってるけど、ググっても日本公開された形跡が見つからないのと、上映時間も78分じゃなく68分でした…。

50年代の白黒クラシックホラー。
エリックとジェニーの新婚夫妻は、エリックの前妻が庭で事故死したという過去を持つ豪華な屋敷に引っ越してくる。
この屋敷では前妻がなくなった後も、彼女に思いを寄せ続ける風変りな庭師が今だに庭を綺麗に手入れして世話をしていた。
そのうちジェニーは屋敷の中で奇妙な鳴き声を聞いたり、不気味な頭蓋骨の姿を見かけるようになり、自分の精神がおかしくなったのではと混乱する。
果たしてこれはジェニーの幻覚なのか、それとも前妻の幽霊なのか、はたまた奇妙な庭師の仕業なのか。

シンプルで無駄のないストーリー展開と構成により想像以上に楽しめた。
無駄な長尺や登場人物の多い映画が苦手だから、登場人物の少なさと1時間という短尺は私的にかなり高ポイント。
分かりやすいお話ながらも実はしっかりと練られていて、観ている側は結末に対して色んな想像力を掻き立てられます。
imdbでは「オチが読める」みたいなことも書かれていたんだけど、少なくとも私は全く予想していない展開だったので驚いたわよ。

白黒映像に不気味な頭蓋骨の存在感が映えて、古い映画だけど充分不気味だったし、退屈する隙のないテンポの良さやスッキリした構成も私向きだった。
パブリックドメインだからとても簡単に観れるので、興味ある人は是非。
茜