なんだろ?
自分のメンタルもあって少しお涙頂戴を期待してたのかな?
恋愛経験ゼロ、彼氏なし。
そんな20歳前後の女性が乳癌を患ってしまうというお話。
高齢の母が乳癌と闘病中ということもあり、なんとも他人事ではないお話。
母の年齢でも乳房ごと摘出することへの抵抗は想像が及ばないほどの決断だったのに、恋も知らない少女がその決断をするとは…そこに宿る感情は覚悟なのか諦めなのか希望なのか。。
でもそんな浅はかな心配ごとは物語であっても親子とそれを支える周りの人たちが越えていってくれた。
暑くなる胸、苦しくなる胸、騒ぐ胸。
胸とはまさに心臓のことなのかもしれない。
物語は少女のハートの行末までは綴ってはくれなかったけど、ハートは決してえぐり取られるのではなくて、少女の胸が明るい方へと踊り、騒がしくなっていくことができそうな結びはとても良かった。
たー坊、かっけーな、そうだよな、舐めんなだよな。
ただ、人物への感情移入とか共感とかは実はそこまでなくて、個人的に没入できなかった。それって乳癌を患った少女が物語上そこまで不憫には描かれなかったからなの?と思うと考えさせられるところ。
人の気持ちがすれ違う様、他人がそれほど自分を理解してくれない様。
好みかと言われればそうでもなかったけと、ある意味すごくリアルな気がした。