やま

エゴイストのやまのレビュー・感想・評価

エゴイスト(2023年製作の映画)
4.0
フィルマークスさんの試写会にて鑑賞させて頂きました。


あらかじめ公開されている予告動画は観てから行きましたが、ストーリーはあえてほとんど把握しないまま(きっと主演二人のラブストーリーなんだろうな)と想像しつつ観に行きました。
まさか最後に泣くことになるとは…



開始早々、鈴木亮平さんが画面にパッと現れたその瞬間、いきなり物語に惹き込まれました。

仕草や喋り方、視線、服装、その全てで東京のゲイコミュニティに身を置く「浩輔」というキャラクターを見事に作り上げていて、鈴木亮平さんの演技力の高さにワクワクしました。


ひたすらリアルな存在感がソコにあって、演技なのに演技に見えない。
入念に役作りなさった事が窺えて上映開始早々圧倒されてしまいました…


一方。相手役の宮沢氷魚さん。
か…かわいい。浩輔がメロメロになるのわかり過ぎるーーーーーー!!!!!!

何あの美青年…えげつない透明感だし、手足長くてスタイルが異次元。滲み出る育ちの良さと聡明さ。
宮沢氷魚さんが元々お持ちであるポテンシャルに、子犬感と小悪魔感を足したのが今回の役柄です。とんでもないです。
私なんかは一瞬で恋に落ちました。ハイ。


この物語は宮沢氷魚さん演じる龍太がいじらしく愛らしく健気に振る舞えば振る舞う程、後半視聴者(と浩輔)の心をえぐる事になるのですが、何も知らない私は呑気に浩輔と龍太の可愛らしい恋の行方にキュンとしたりしながら陽だまりのような二人の恋に見入ったりしていました。


そして中盤。多幸感に浸っている瞬間に冷や水ぶっかけられて正直ほんとに泣きました。
そういう展開になるのか。そっか。

そこからは浩輔の行動や台詞の一つ一つが胸にドスンドスン突き刺さってしまって、かなり胸が苦しかった。

この映画はどういう着地の仕方をするんだろう、と考えていたら何気ない場面でいきなりパッと終わった。

えっ?ここでおわり?

理解力が乏しくて、その時はそこで終わった意味がいまいち理解出来なかったのですが、上映後に開催された監督とのティーチインで諸々作品に対するお話を伺い漸く自分なりにですが色々理解する事ができました。

エゴイスト、エゴでもいいじゃないか。
みんなが幸せならば。

そんな映画です。

熱が入ってめちゃくちゃ長くなってしまいすみません。

読んで下さってありがとうございます。

みんなで幸せになろ…ホロリ
やま

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