愛を語る前に、まず「生活」を描く映画はいい映画だ。
この作品は当人たちがどうやってお金を稼いで、どうやって社会で生きていくか。それがちゃんと主題に置かれていた。それは二人の人間の愛を観察する上で、非常に重要な要素であり、この土台がしっかりしているからこそ映画を最後まで信じられた。
そして今作はキャラクターたちが直面する辛い現実に観客を過度に同情させることなく、ただ純粋に登場人物たちの幸せを願える稀有な映画だった。
心から好きな人に出会えた。
それがどんな結末を迎えようと、その幸せを噛み締めることの大切さを知った。
