いかのてんぷら

エゴイストのいかのてんぷらのレビュー・感想・評価

エゴイスト(2023年製作の映画)
4.0
鈴木亮平さんがNEWSZEROでインタビューを受けていて「実際に当事者を演じてみて大切な人に嘘をついて演じて生きていくのは話を聞いていたよりはるかにきつい」と言ってるのを聞いて、観賞を決める




前半は二人の恋愛模様。15指定があるだけあって濃厚で際どいシーンがあるが、愛し合う二人の行為は人間くさく自然で情熱的で美しく描かれていた。お金で買った彼との関係・時間だったがそこに嘘はなく真の愛だったと言える。しかし、儚くて幸せな瞬間はいつも突然終わりを告げてしまう。

後半は家族のかたちとは、について。彼の母親と関係を続けていく筆者(主人公)はお金でしか愛を伝えられないところが少し悲しかった。共に時間を過ごしていくなかで最期にお金では買えない関係を伝えられたとき、嬉しさと言葉に出来ない感情で涙がこぼれた。






※↓ここからネタバレ↓

事前に書籍をよんでしまっていたため龍太が死ぬまでを前半、死んでからが後半だと思って観賞
内容を知っていたため削られているシーンが気になってしまったり、展開のある場面でもそれほど感情が動かなかったのが残念
映画を見てから原作を読むべきだった
だけど、やはり活字で得る言葉と実際に映像と音で感じる言葉は違った。龍太が亡くなったことを告げられるシーンや、通夜で「あなたは龍太の大切な人だったんでしょ、男性も女性も関係ない」と母親に言われるシーンや、病室で同じ病室の患者に「息子さん?」と聞かれるたびに「いいえ」といっていた龍太の母親が最期に「はい、自慢の息子です」というところはやはり響いた
行為のシーンはリバ要素があるので固定厨の方は気をつけたほうがいいと思われる
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