渋谷で開催中の「マリークワント展」、劇場公開中の映画「マリークワント・スウィンギングロンドンの伝説」。
どっちも観てきて、やはり60年代イギリスのポップカルチャーほど憧れたものはないなぁとあらためて思った。
展覧会では彼女の残したアイコニックなミニスカートやコスメ、デイジーロゴなどの変遷を丹念に辿ってくれた一方で、映画映画は彼女の生き様にスポットを当て、自身の記録映像や、縁のあるモデルやミュージシャンの肉声を通してそのスピリッツを浮かび上がらせていた。
キングスロードに出したショップをテレンスコンランが手がけていたことを知って驚いたけれど、映画で息子のジャスパーコンランがマリーを熱く語っているのが印象的だった。ヴィヴィアンウエストウッドとの共通性という視点も面白い。(まさかそのあと急逝されるとは思わず😭)
伝記としては派手なイベントもなく映画としての抑揚はないものの、彼女がいかにしてエポックとなり、成功を収めたかを自身の発言から巧みに引き出して見せていた
。映画のハイライトはビジネスの時に見せる彼女の交渉力かな。ひたすらカッコいい。もちろんブリティッシュロックの名曲オンパレードも耳心地良すぎる。
手垢まみれな現代からすると何をやっても新しくて刺激に満ち溢れたあの時代にはやはり憧れしかないのだけれど、考えてみればその時も不安に満ちていたからこそこうした文化が生まれていた。疲弊し閉塞した現代もまた同じ機運が高まっているのだと思えば、たまらなくワクワクしてくるじゃあないすか!
と、いうわけでとにかく後半の失速が半端ない2022年のフィル活でした。公私ともに色々ありすぎて、そしてそれはまだしばらくは続くことがわかっていて。
そんな中でも、映画はしっかり観ているので、ボチボチとレビューあげて行きます。全然書けてないのは棚に上げて、今年公開の洋画31本のランキングはTwitterに記しておきます。
忌中につき新年のご挨拶は控えさせていただきますが、来年もあらためましてよろしくお願いいたします。
みなさまどうぞ良いお年をお迎えください。