オリジナルシリーズでドナルド・サザーランドが演じたラスボス、スノー大統領の若き日の物語。
聡明な戦争孤児の青年は、如何にして冷酷な独裁者になったのかが、三部構成157分の長尺で描かれる。
第一部と二部は、ゲーム参加者のレイチェル・ゼグラーと、キャピトルで彼女の”指導者”となったスノーのコンビによるゲーム攻略。
ここまでは言わばオリジナルからの視点の逆転で、なかなか面白い。
しかし第三部の闇堕ち編がかなりもっさりした展開で、キャラクターの感情の繋がり的にもちょっと強引に感じるのが残念。
まあ前日譚だからオチは分かっているものの、フランシス・ローレンスの演出は相変わらずキッチリ端正に仕上げてるし、レイチェル・ゼグラーの歌姫設定も効いている。
コレ単体でも問題無いが、“カットニス”の意味が明かされたり、やはりオリジナルシリーズのファン向けの作品だろう。
