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ベルリン・フィルと子どもたち
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『ベルリン・フィルと子どもたち』に投稿された感想・評価

おれは比較的色々なジャンルの音楽を聴く方なんだけど基本的にメタル、パンク系以外はだいだい付き合ってた女性の影響なんだよ。
一般的に男の方が自分の趣味を付き合ってる相手に押し付けがちな傾向がある中、おれは逆に押し付けられにいくタイプだから。

そんな流れでクラシックは全く門外漢だけど本作の主役の一人であるベルリン・フィルの指揮者サイモン・ラトルを知って、この人のファンになった。
ラトルがかっこいいところはクラシックの人でありながらノリがパンクスなところ。
ベルリン・フィルは指揮者を決める時に候補者をフィルの演奏者達が相談して決める方式。
ラトルが就任する時のドキュメンタリーがあって、その中にラトルとダニエル・バレンボイムの最終候補者二人が各々心境を語るシーンがある。
バレンボイムは、最終候補に選ばれて光栄です、伝統のあるベルリン・フィルの一員になるためにがんばります的な穏当なコメントだったに対し、ラトルは「まあ、彼等(ベルリン・フィル)が停滞を撃ち破って変化を求め新たな次元にいきたいのなら私を選ぶだろうhahaha」みたいな挑発的なことを上から目線で優雅にシニカルに言い放つ。こんな名門のオーディションで大胆不敵過ぎる態度取るとこに心臓を鷲掴みにされた。ジョニー・ロットンっぽい口調だったし笑
それもそのはず、ラトルはイギリスの労働者階級出身。クラシック界では異端と言っていい出自。

本作はそんなパンクなラトルが率いるベルリン・フィルが教育プログラムとして出身国も文化も違う8才から20才過ぎぐらいの少年少女250人がダンスでベルリン・フィルとコラボする企画の顛末を記録したドキュメンタリー。

「このままではクラシックは上流階級の慰みものに甘んじることになる」「しかしクラシックはそんなちんけな物ではでない生きた芸術としての可能性をこの企画で証明してみせる😏」と本作のラトルもパンクでかっこいい。クラシック界のど真ん中にいながら堂々のクラシック批判、ファンまで敵に回しかねない(いや、敵に回してる笑)辛辣な内容にしびれた!

このかっこいいステイトメントの後に子供達登場。いよいよラトルと子供達の交流が始まるのかと思いきや、出てきたのはダンス教師のロイストロンという渋い初老のおっさん。
ラトルは言うだけ言って全部ロイストロンに丸投げしてんだよ笑
以後、丸投げされたロイストロン先生と子供達のレッスンが続く。これが思いの外大変なことになっていく。選ばれた子供達はダンス未経験で家庭環境が不遇だったり精神的に難のある子達が多いので、これは無理なんでは😟?と不安になるぐらいみんなポテンシャルが低い。
ダンスは愚かまともに人前で自己紹介すらおぼつない子も。
なので頭をかかえるロイストロン先生なんだけど、彼は本当にめちゃくちゃ人格者で愛がある人で、そんな子供にしっかり向き合い時に優しく、時に厳しく、彼等の個性を観察しレッスンを進め、不可能と思われたダンスを完成させる。この過程は感動的。ロイストロンの人格に心を射たれる。
印象的だったのは数人の子供達のダンスを見るシーンで子供達はニヤニヤ照れ笑い浮かべるだけでなかなか動き出さない。その子達にロイストロンは「君らがそうやって笑って誤魔化すのは不安だからだ」「失敗することより誤魔化すことが恥ずかしいことなんだ、だから踊りなさい」と説く。
これが子供達の心に響いたようで以後彼等は積極的にダンスに取り組む。

このプロジェクトに参加してる子達は親始めとする大人から捨てられた背景がある子が多く、そういう子は自分が能動的に動くことに強い恐れを抱くという。「自分もそうだったから分かる」とロイストロンがカメラクルーに話す。
そんなロイストロンだからこの短期間に難しい子達に寄り添い、彼等に自信を持たせてることができたのだと分かり感動する。
本作はハッキリ言ってロイストロンと子供達の物語なんだよ!ラトルとベルリン・フィルは脇役なんだよ笑

全部完成してからラトルは子供達の前に現れて「君達とパフォーマンスできることが光栄だよ、がんばろう」とご機嫌に語る。「なんだ、このおっさんは❓️」と言った様子でポカーンとして聞いてる子供達の対比がおもしろかった笑
そりゃそうだよな、ラトル全然関わってないもん笑 でも、そういう俺様気質でノーテンキなとこも好き笑
のんchan

のんchanの感想・評価

4.1
『芸術は贅沢品ではなく必需品だ。空気や水と同じように生きるために必要だ』と語ったのは、2002年にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の主席指揮者に就任した芸術監督サー・サイモン・ラトル。

21世紀への変革と言わんばかりに、ベルリンフィルの実験的な「教育プログラム」の一環として、音楽を通じて子ども達の持つ可能性を延ばす手助けをする《ダンスプロジェクト》が始動した。

ベルリン在住の26カ国の様々な人種の8歳から20代前半の子どもたち250人を集め、BPOの演奏でストラヴィンスキーの『春の祭典』を踊るという試みだ。
このプロジェクトの6週間に及ぶ練習、リハーサル、そして本番を収めたドキュメンタリー💫


観る前から当然感動するのは解っているような内容だけど、いややっぱりダンスって良いですよ✨🎶✨
250人の子どもたちは、み〜んなど素人。
始めは踊る事に抵抗があり、恥ずかしさを隠すために騒いで、言う事は聞かないし、反抗的な態度の子が多かった。
それでも"一流って違う"と生のBPOに触れて、子どもたちの中の何かが変化する。

老齢の振付師ロイストン・マルドゥームの「ここにいる中で誰一人としてダメな人間はいない。君たちにはパワーがあるんだ」と250人を纏める素晴らしさに感服した。

ラストのコンサートシーン。250人全員がステージに上がる。炎🔥色で様々な濃淡のTシャツとパンツの衣装を着て踊る姿は、みんな一人一人がキラッキラのダンサーだった✨👏✨

冒頭の言葉は心から納得です‼️
日本も10年ほど前から中学校でダンスが必修となっている(いいな〜今の子どもたち😊私は羨ましい)
自分を表現するのに何よりもシンプルだもの、あ〜私も踊りたい❣️
これは魂を揺さぶられる素晴らしいドキュメンタリーでした。
          *
サイモン・ラトルの指揮するベルリンフィルの伴奏で、250人もの子どもたちがストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」を踊るという公演プロジェクト。そのために集まった多くの国の様々な子供たち。どうやって選んだのか分からないが、ダンス経験のある子、ない子。人種、宗教、年齢も境遇も色々な子供たち、難民の子もいる。やる気のない子も結構多い。
          *
そんな子供たちが振付師ロイストン・マルドゥームと共同振付師のスザンナ・ブロウトンの真剣な指導によって、次第に変わっていく様子が描かれます。特にカメラは、踊りは初めてという15才くらいの子たちを集めたクラスの練習風景、その中でも数人の子に焦点を当ててその成長を追っていく。
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決してすんなりと変わったわけじゃない、難しい年頃の子どもたちだ。真剣になった自分を晒すのが恥ずかしくて、笑ったり、斜に構えたり、仲間と無駄話をしてしまう子供たち。だけど、指導者は子供たちの心を見抜いている、踊りからわかるのです、心は体に現れるから。二人の真剣な指導の言葉には唸ります。ダンスって奥深い。
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子供たちへのインタビューから伝わってくる彼らなりに人生に真剣な様子にも打たれます。
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地の底から吹き出るエネルギーを感じる「春の祭典」。この音楽にはどういう意味があるのか、サイモン・ラトルの言葉から、現代に通じるその深い意味を知って驚きました。その意味を感じて踊るラストの公演シーンは圧巻でした。
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指導者自身が語る自分の子供時代の経験や、音楽や踊りについて語る言葉も良かったです。芸術家の言葉は、本質をついて鋭いなと感じることがある、この作品にはメモしておきたい言葉がたくさん出てきました。
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      ***   ***
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今日のNHK-BS「奇跡のレッスン」は奇しくも同じダンスレッスンだった。ブロードウェイ・ミュージカル「コーラスライン」を日本の高校生たちが夏休みに1週間の集中レッスンで踊る。指導者はコーラスライン初演当時から踊っているトニー賞を受賞したバーヨークさん。こっちもすっごく良くてめっちゃ泣けた。
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舞台の役を表現するには、役の気持ちになり切らなければならない。そのためには同じ気持ちになった自分の経験を思い出すことで表現がグッと豊かになる。その経験とはどんなことだったのか、それをみんなの前で一人一人が話し始める。自分の悩みや不満、将来の夢や希望を語り、素の自分をさらけ出すことで、みんながお互いの知らない姿を改めて知り、気持ちがつながり、踊りがまとまっていく・・・
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こんな素晴らしい先生に出会って、一生懸命になれた経験は人生の宝物。がんばれ若者。
          *
いいものを二つも見せてもらった一日だった。感謝!!

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