カズザク17

イチケイのカラスのカズザク17のレビュー・感想・評価

イチケイのカラス(2023年製作の映画)
3.8
企業城下町。町の多くの人が、社員としてその企業で働いている。その社員の衣食住を支える、多くの町の人達が居る。その社員や町の人達には、当然の事ながら家族が居る。だから、町の多くの人達と企業が、共存共栄の関係になる。それが、田舎の町で有れば有る程強くなり、町・地元=企業となってしまう。
そんな町て起きてしまった、企業の不祥事。その不祥事で被害者が出ているが、真実がが明るみに出れば、町の多くの人が職を失い、家族を含め多くの人が路頭に迷う。多くの人を不幸にする真実を明らかにする事が、本当に正しい事なのか…は、難しい判断である。
でも、苦しんでいる被害者が居るという事実がある。嘘に嘘を重ねて、町全体が病気に侵されているという事実もある。多くの人を不幸にした行動・判断だったかも知れないけど、長い目でみれば正しい事だったように思う(思いたい)。
真実が全て正義なのか?嘘が全て悪なのか?逆も有るのでは?を考えさせられる映画だった。裁判官、弁護士、政治家、地元の人、企業の人…色んな人が居て、それぞれの立場、目線、考え方が有り、色んな正解・不正解…答えが有るんだと思う。ホント難しいなって考えさせられてしまった。