CANACO

イチケイのカラスのCANACOのネタバレレビュー・内容・結末

イチケイのカラス(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

『コンフィデンスマン』の田中亮監督作品。飛行機の中で鑑賞。原作漫画未読、フジテレビドラマ未見。

地方裁判所の第一刑事部(通称:イチケイ)に配属された坂間千鶴は、「他職経験制度」により弁護士に転身中。岡山・日尾美町に配属された。担当したのは、ゴールド免許のおばあちゃんが運転していた車が、シキハマ社日尾美工場のトラックから落下した貨物の土埃で前が見えなくなったことにより事故を起こし、大きな桃のモニュメントが転落して川に落ちたという事件。

一方、お騒がせ人物として有名な刑事裁判官の入間みちおは、その隣町に異動していた。貨物船と海上自衛隊イージス艦の衝突事故をきっかけとした傷害事件を担当するが、不明な点があることから職権を発動、裁判所主導で捜査を行おうとするが、関係者の鵜城大臣の働きかけにより入間は裁判から外される。

この2つの事件が同時に進行。千鶴とみちおが、関係者たちの表と裏の顔を理解しながら真実を追求していく物語。

初見でも楽しめる作品で、自由奔放で型破りなのに“かわいい”みちおを竹野内豊が好演している。黒木華も激情型の熱血判事補・千鶴を演じる全うしている。ひとつの事件は日本のドラマではよく出てくる公害系で既視感あるが、特定の企業と地域の関わりが深いケースは実際よくあるのであまり気にならなかった。兄妹が出てくるが、この二人がかわいそう過ぎる感はある。
もう一つの事件は、イージス艦まで出す必要あるかなあ、映画だから派手にしたかったということかなあという感想。

筋から見ると大味だけど、キャラクターから見ると魅力的な作品で、フジテレビらしいと感じた。
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