このレビューはネタバレを含みます
安●政権にべったりだったフジサンケイグループがよりによって政府の隠蔽を批判する映画を作るとは・・・と半信半疑で観てみたら、まさかの「死亡した貨物船船長の妻による”イージス艦と貨物船の衝突の原因を政府が隠蔽している”との訴えは事実無根だった」という結末。
これは明らかに、公文書の改ざんを強いられ自死した近畿財務局職員・赤木俊夫さんの奥さんによる懸命の訴えを、あたかも言いがかりであるかのように貶めています。
いやぁ・・・恥ずかしくないんですかね。戦時下でもないのにこんな卑劣なプロパガンダに映画を利用して。もちろん戦時下ならいいという訳ではありませんが。フジサンケイグループにせよ、製作委員会のメンバーにせよ、プロデューサーや監督、脚本にせよ、よく恥ずかし気もなくこんなプロパガンダ映画を作れるものです。映画人としての矜持はどこへやら。全く嘆かわしい限りです。
竹ノ内豊や黒木華をはじめとするキャスト陣も「へぇー、こういうことに加担する人達だったんだ」とすっかり見方が変わってしまいました。大変残念です。