元警察署長ブルース・ウィリスが愛娘を拉致した悪党に対峙する話だが、「目出し帽を作業中に忘れてしまい顔を見られてしまった悪党が娘を始末せざるを得なくなる」といったお粗末さが持ち味のアクションスリラー。
・ヨレヨレのブルース・ウィリス
・彼の教えで地の利を活かして戦える娘
・圧倒的有利なのにアホすぎる悪党
とパワーバランスが低水準で保たれるため「ホーム・アローン」みたいな空気を醸し出すのは笑うべきなのか何なのか。ウィリスから後任を任された現警察署長が不運にも事件に巻き込まれ、時折コミックリリーフ的な立ち位置で笑わせにかかってくるので意図してんだろうなぁ～とは思う。ともあれ取るに足りないウィリス最晩年量産型クソ映画と言われれば返す言葉もないが、アラバマ州の田舎の林の中という舞台の華のなさも含め、かつての威厳と現今の衰弱した姿の落差を最大限に生かす何かしら愛嬌すら感じさせる珍品。
