今年のドラちゃんは、なかなかに良かったですよ。
これは自己肯定の物語で、何処かで自分に自信を持てない場面のある人たちには、じんわり来る映画だと思う。
しかも、自信を持つというのではなく、弱点を受け入れるという方向性。
うーん、優しい…。
これは、ドラえもんの包容力ですよ。
小さいお子様には馴染みのない「洗脳」という大筋を、「パーフェクト小学生」というキーワードでオブラートに包み、なんとか子供も付いていける（と思う）物語に仕上げている。
しかしよくこんなお話を選んだね。
その心意気を評価したい。
映画としては、舞台となる理想郷の設定やデザインも無理がなく良かったし、全体的な構成のバランスもいい。
友達は掛け替えのないもの、「完全」よりも「個性」というテーマにも納得できたし進め方も良かった。
やっぱ出来杉くんよりのび太くんの方が、一緒にいて楽しそうじゃない。
なんか、しずちゃんがのび太を選んだ気持ちが少し分かったような気が…（笑）。
これを観た子供達、自分を好きになれるんじゃないかなあ。
