のぼせギュウマン

映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)ののぼせギュウマンのレビュー・感想・評価

5.0
たまたま、テレビでやっていたので、つい観てしまった。
童心に戻る気持ちで観ようと思ったが、結構、私が知っているドラえもんの映画と一味違う内容だった。
「誰、書いたの?」と、気になって調べると、脚本は、以前、詐欺師の計算し尽くされた頭脳・心理戦を描いたことで有名な「古沢良太」。通りで、自称(笑)大人の私も夢中になれる内容な訳だ。


その気になるストーリーは、のび太が古い新聞で知った「空のユートピア」という噂の楽園を探すため、ドラえもんたちは、タイムマシンで、幾多の時代を行く。しかし、思いのほか、見つからない。諦めかけたその時、ドラえもんは、ついに、空のユートピアを見つける。そこは、誰もが完璧な人間になれる理想郷だった。
ただ、ここまでは、ほんの序盤に過ぎない。この先を話すと、結構、ネタバレになってしまう。けれども、二転三転する展開で、ハッピーエンドで終わるのはわかってるのに、目が離せなかった。終盤は、昨年、流れていたニュースを彷彿とさせ、「周りに馴染むことだけじゃなくて、自分らしさも忘れないで」って、背中を押してくれる話だった。

印象的な場面は、終盤。あまり詳しくは言えないが、のび太やドラえもんの口から、ワンピース級に心揺さぶるセリフが発せられ、私の目頭は、熱くなった。何より、キンプリの永瀬くん演じる「ソーニャ」がかっこよかった。最終的な悪者が悪に走る気持ちも共感しやすく、老若男女楽しめる素敵な作品だった。