このレビューはネタバレを含みます
友人おすすめだったので久しぶりに視聴したドラえもん映画。
ここ最近のドラえもんは昔のようなシビアさが浄化されて、すっかり甘口になってしまった印象があったので敬遠していたが、普通に面白かった。
トマスモアの作品にもあるユートピア。本作でも言及はされているが、理想郷と言いつつもその実態の異様さ、気持ち悪さを上手く作品に落とし込めている。子供相手にこんなの見せるんだ!?と驚いた。
「みんな違ってみんないい」。ありきたりの言葉で、これだけだと現実から目を背けた甘えた言葉に聞こえるけれど、実際に均質化されてしまった世界を体験した上でこの言葉を受け止めると重みが違う。
伏線回収も綺麗に纏まっている。
最後に勝つのは友情!!というお決まりのドラえもん的な爽快感もある。
ただ、やっぱり甘口だなあ。昔の作品と比べると、どうしてもコンパクトにまとまり過ぎている印象を受ける。