あける

ひみつのなっちゃん。のあけるのレビュー・感想・評価

ひみつのなっちゃん。(2023年製作の映画)
3.3
結構、ドラァグクィーンじゃなくてドラッグクイーンだと思ってる人多くて「そ、そうか!認知ってそんなもんなんだクイーン!」って人の感想チラ見して思った。

ドラァグですー!
dragは引きずるとかの意味ね。
よろしくどうぞー!!!

というなんとなく追記。

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これは本編とは関係ないんですけど、この顔見たことある〜って人があの生稲晃子(同性婚に基本反対姿勢取ってるJMN党から出馬して当選までしたのに何もやらないし同性婚に対しても“どちらとも言えない”の回答しかしていないアノ)であぁ!!…ぁあ?!!😑ってなった。
まぁ選挙と出演と撮影の時期は全然違うとは思うんですけどね、なんかまじで俳優だけやってれば良かったのにって思っちゃった。
出演の人とか調べずに行くのでこれはちょっとだいぶ気分が削がれた要因だったけど、そこは本編の感想には含みません。余談です。


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さてさて、
本編。

よく分からない演出はあったし物足りなさもあるものの比較的楽しみながらは観れました。

3人のクイーンも着飾った姿がクイーン!なので(滝藤さん最初だけなのでそれ見たかった人は残念だろうなぁと)画面的に説得力。
いそうだしいるな、と思った。


滝藤賢一さんってもっと眼光!だと思ってたので朗らかさが良かった。
ズブ子は名前で勝ってたのでコイツまじうるっっさ!!!って思いながらもモリリンの冷めた具合とヴァージンの落ち着きと3人のバランス的には面白い組み合わせでキャラのバランスが良かったかなぁと。

『淑女は〇〇な時ほど〜』ってのは活用していきたい!
悲しい時は泣いとけばいいけど、こういうスタンスも、すき。

ロードムービーなんだと思っていたので開始20分くらいで葬式に向かうのかと思いきや意外と車に乗るまでが長くてゆったりしていたけど邦画ってだいたいそうだよね、テンポ。と思いながら観た。

それで、松原智恵子さんの弔辞のシーンがすごい良くて……………
回想シーンなんて一つもないしなっちゃんの生前のシーンもないのに、
子供の時に話しているなっちゃんが浮かんだよね…………
これはもうほんと、声も心地良いし、圧巻でした。



私の中の謎演出は、
途中モリリンがイケメンからソフトクリーム奢ってもらってナンパされてたけど(私もあの人好きですね……カウンターの人に物頼む言い方が優しくて……しかももうパッと見てかっこいい人いるじゃん!ってなったのでそれに秒で気付かないモリリンより目ざといかよ自分ってなった🤦)、
その後のモリリンの「イケメンい過ぎてこの空間無理ぃー!」な描写がよく分かんなかった。初対面の人と風呂は無理!とかなら分かるけど。むしろ私はあそこでモリリンロマンスパートが始まると思ったので逃げちゃったの残念です。

あと誰か分からなかった店員何だったんだろう……お前誰だ???で面白かったけど、ここもこのあとの喪服バーーーンッのシーンもだけも音楽演出が過剰で他のギャグとの差が。
で、誰だったんだろう。丸く収まったから良いけど。
なんだかんだうるさいズブ子もファンに会えばサービス精神旺盛(多分注目されてる自分が超絶好きなタイプだからだと思うw)だったり好みのタイプが出てくると素直なところだったり愛嬌で嫌いになれない(うるさいけどw)




あくまで、この現状で生きてきた人たちの最後の話なのよね。

クイーンもベテラン中堅若手がいる中で大先輩だったなっちゃんの生きた社会でどうまわりが社会的なことを気にして振る舞っていたか、いるか、みたいな。

葬式の最後でどんちゃんしてしまい、おそらく映画なのであの後あそこで悪い噂がなんてことはないのだろうけど(好意的な人が映ってたし)、この現実には悪いこと言う奴がいて住みにくくなるなんてこともあるだろうと考えてはしまったりした。
劇中では誰もクイーンを笑わないけど使うカットが見る側に笑わせようとしてない?と思うところはあり、気にし過ぎかもしれないけどもう少しどれをギャグとして持ってくるかは考えたいよね、とは。

それはまぁ私個人的なあれですけども。

作品の物足りなさではやっぱりヴァージン姐さんが踊らない理由がハッキリしなかった。ハッキリさせないならさせないで何かしら最後にみんなで郡上踊りのシーン入れて欲しかった。
それともそんなスッキリ終わるもんばっかじゃないよねぇという意味があるならそれはそれで良いけども。
(歳取ると元気なくなるってそんなこと言ってるクイーンがドラァグレースにいなかったか???うっすら記憶……)


それと老齢クイーンの名前から故ミス・グロリアス(日本のクイーンカルチャーで語られるお人。ダイアモンドは永遠に〜の展示で知ったくらいなので詳しくはないのだけど)を思い出したけど関係ある?


今回これ観る気そんななかったんだけど、チョコの祭典に行くにあたり整理券の待ち時間があってタイミングよく上映時間があったので観れました。
滝藤さんは好きだし。
色々な部分でモヤリもあるけどこういう機会じゃなかったらわざわざ観には行かなかったと思うと、今こうして作られてるクイーンモチーフの国内作品が観れて良かったかなと思っている。

けどあともう一押しはやっぱ欲しかったなぁ
あける

あける