ワンコ

ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インドのワンコのレビュー・感想・評価

4.3
【大きな転換点】

「ホワイト・アルバム」は通称で、正式なアルバム・タイトルは、「The Beatles」なのだけれども、この映画を観ながら、そんなことを思い出していて、それで、この映画タイトルは、きっと二つの意味があるんだろうななんて考えた。
ビートルズ自体に出会ったことと、このアルバムの制作過程をインドで目撃したという。

だから、終盤の、どこで何曲作られたとか、そんなことが話し合われるのだと思った。

先般シアター・イメージ・フォーラムで観た「アザー・ミュージック」に、このレコード・ショップの閉店を惜しんだLIVEの場面があって、オノ・ヨーコが出演していて、今はもう体調が優れず人前に出ることは無くなってしまったが、2016年当時にはまだこうしてあの歌声で元気に歌ってたんだなあなんて感慨深い想いだった。

ビートルズが解散したのは、ゴシップ第一の人は、オノ・ヨーコが原因だなんて言うけれども、僕は、このインドの滞在が大きなきっかけのような気がしている。まあ、ただ、バンガロー・ビルにはオノ・ヨーコも参加してて、そう言われるのもやむを得ない気もする。

ただ、やっぱり、アルバム「The Beatles」の出来が予想を超える完成度だったことが、解散に拍車をかけたと思うのだ。
傑作と言われるが故に、そして、正式タイトルより、「ホワイト・アルバム」と通称で呼ばれるファンからとても愛されるアルバムになったことも、どこか頂点を極めた感じになったんじゃないのか。

2枚組だったことも異例だったし、彼らの創作も、曲数も含めて頭抜けた期間だった。

ほとんどの曲が、ポールとジョンの制作となっているが、実は、これまでとは異なり、別々に行った創作活動の結果とされている。

ジョージも30曲中4曲を提供していて、「While My Guitar Gently Weeps」は、よく知られているし、録音にはリード・ギターとしてエリック・クラプトンが参加、クレジットはされていないが、この後、クラプトンがジョージに自身のギブソンをプレゼントしたことは有名な話だ。

何を言いたいかと云うと、「The Beatles」は、メンバー4人で演奏録音している曲はほとんどないと言われているのだ。

もう、解散は秒読みだったのだ。

メディテーションによる、平和や環境への想い。
これらは、その後のジョンやジョージの活動にも大きな影響を与えた。

インドと云えば、ジョージみたいなイメージはあるけれども、ジョンへの影響も大きかった。

ところで、ジョージには結構印象に残る名曲が多い。

映画を観に来た人に、アトランダムにメンバーの写真のポストカードが配られるのだけれども、僕は、ジョージのだった。

一番インドにゆかりのあったジョージ。

なんか、ラッキーって気がした。
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