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そばかすのsのレビュー・感想・評価

そばかす(2022年製作の映画)
4.0
試写会にて。
ポスター見た日からずっと気になっていたアロマンティック、アセクシャルをテーマにした三浦透子主演作。私は自分がリスロマンティックの人間であることを高校生の時に自覚して、それは中学時代に「好意がある人や好きな人に告白されたら好きだから勿論付き合うけれど恋人的な関係になった途端冷めてしまってほぼ一週間以内に別れる」行為を何度も繰り返して同性から男好きだビッチだと影で言われていたことを振り返った時にわかったことなのだけれど、こういう映画が世に出るのは必然的な事だと思うし今あるSNSの感じはかなり居心地が悪いので世間に対して思うところが自分以外の目線で沸々と湧いてきて気付かされる、そんな映画だった。diversityを理解してます風の人たちの描き方、すごく皮肉がこもってて良かったな。ああいう人たちは本当に一定数いるから恐ろしい。海外のメディアや個々人の掲げるステートメントなんかを見てもやっぱり日本は遅れているし、抑圧ないし無言の圧力が強すぎると感じる。直接的に叩いたり排除しようとする動きは数年前より減ったと思うけれど、むしろ悪化の一途を辿っている気がしてならない。自分がこうやってリスロマンティックを表明することがリスクになるのも本当に意味がわからないこと。だから敢えてやるけど、普通を押し付けるのは本当に最悪。そもそも自分と違う人がいるのが当たり前。その人を知ろうとすること、こういう作品を観て現状を理解しようとすることがこの国に課されたはじめの一歩だと思う。そして自分もまだまだ理解できていないことが沢山ある。
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