LGBTを題材にした作品は多いけど 本作みたいにアセクシャルの葛藤を題材にきた作品は珍しくて かなり関心がもてた
自身の性に対する悩みについて 一番身近な家族にも理解されずに むしろ誤解され衝突してしまう主人公の佳純姿には
マイノリティに対する世間の関心が高まっても 結局 人は見たいようにしか他人を捉えないっていう
普遍的な問題を如実に現している気がした
『恋愛感情は誰もがあってしかるべきもの』っていう異性愛規範が周囲の人たちにあるからか 友人や家族とも 接していても 本質的に相手の感情に共感できない姿は
見ていて辛いものがあった
かといって 物語全体は淡々と進むので 作品全体が悲愴感に包まれているわけではなく
どちらかというと 佳純の精神的な成長を軽快に表している部分もあるので かなり見やすい作品でもある
