品川巻

ナショナル・シアター・ライブ「プライマ・フェイシィ」の品川巻のレビュー・感想・評価

4.5
素晴らしかった。。
女性弁護士自身が性的暴行を受け、弁護側から原告側になったことで裁判の見方が変わる、という一人劇。
被害を受けた側がなぜこんなにも責任を負わないといけないかという問題提起をテーマに、ジョディー・カマー演じるテッサが、裁き、襲われ、号哭し、雨に濡れ、証言する。
一人で舞台を動かすジョディーと、一人で司法に挑むテッサの孤独がステージ上で溶け合っていた。

「裁判」「事情聴取」という名のセカンドレイプに負けない。言葉にするのも難しい屈辱を、全て言語化して吐き出す。782日間、好奇の目に晒されながらも闘う。
お母さんがくれたダサいカーディガンを着て、一人きりで法廷に立つ彼女は、誰よりも強い。
品川巻

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