Ryoma

バグマティ リバーのRyomaのレビュー・感想・評価

バグマティ リバー(2022年製作の映画)
4.2
兄と妹の間の空白の10年間を埋めるかのような最後のシーンが胸の奥深くに響く。暫く会っていなかった兄が、国や家は違えど確かに生きていたことを現地に行って確かめ、彼の死を心の底で受け入れようとする彼女の心情が眼差し・表情などから痛いほどに感じられた。
一緒にいれた時間や紡いだ思い出も決して多くはないとしても、“家族“であった事実は決して消えず、残された者の記憶としていつまでも残り続けると信じていたい。
誰にいつ死が訪れるのかもわからない世界で、大切な人と笑い合える今の時間は何ものにも変えがたい本当に尊いものなのだと改めて。
ネパール🇳🇵のエベレスト山脈🏔が荘厳かつ雄大であったことや、本作のテーマの一つが“死“や“人生“だったことなどから、自分の生活や人生、死生観についても考えさせられた。
約30分の短編映画でボリュームや内容は少なく短いけれども、簡潔にメッセージや意図が受け取りやすいのが短編作品の良いところななのかもしれないなと感じた。
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