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秘密のふたりのkのレビュー・感想・評価

秘密のふたり(2021年製作の映画)
4.2
レインボー・リール東京にて。

現代のパリが舞台。
主人公ネジュマは、小さなコミュニティで暮らすスポーツ好きな女の子。ある日引っ越してきたジーナに一目惚れして急接近。でも彼女はライバルグループのいとこで、ひょんなことからグループ間の関係が大きくこじれてしまう。惹かれ合うふたりは密会を重ねるが…。

思春期特有の揺らぎ、ありふれた恋愛。なんだか初々しい気持ちになる可愛い作品でした。
生っぽいカメラワークやフィルムの質感、現代ならではのデジタルネイティブな表現が躍動感に満ちていて、フレッシュな勢いを感じた。

最大の見せ場であるラブシーンは「ムーンライト」を彷彿とさせるような、青く美しい肌の輝きがロマンティックで印象的だった。ジーナがとってもセクシーで「アデル〜」のエマの面影も感じた。目がいいんだよな…。
閉塞感で息苦しくなってるネジュマを解放するかのようなジーナ、ふたりの関係性がある意味"ありきたり"なのが大事なんだよ。

フランスもやっぱりまだまだLGBTQに対する偏見根深かったり無知だったりするのかな。
主人公にアフリカ系のルーツを持ち、そのコミュニティに属しているのも大きい?

ふたりが"秘密の"恋人じゃなくなることを祈りながら、ラストを見届けた。
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