【第75回カンヌ映画祭 監督週間出品】
『約束の宇宙』アリス・ウィンクール監督作品。カンヌ映画祭監督週間でプレミアされ、トロント映画祭にも出品された。
テロで生き残った女性が記憶を取り戻し、そのとき一緒にいてくれた人を探し求める。静謐な心理ドラマでありながら、テンポ良く進めていく。特別好きとは思わなかったが、とてもいい映画だと思う。
すごく印象に残っているのは、ミアがドリスを見つけた瞬間。何も言わない。でもお互いの目を見ているだけで思っていることが分かる。あそこは素晴らしい演出だったと思う。
正統派によくできた映画だし、実際に起きたテロに思いを馳せる社会派作品でもある。ウィンクール監督の静謐なタッチがとてもいい。なかなかの秀作。観られてよかった。