ひろゆき

わたしの見ている世界が全てのひろゆきのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

銀幕短評(#725)

「わたしの見ている世界が全て」
2022年、日本。1時間22分。

総合評価 84点。

とてもうまく撮れた映画ですね。どの役者も演技がすばらしいし、その配役もドンピシャだし、セリフが考え抜かれていて、要所要所で うまく長回しをいれて、カメラのアングルと転換も秀逸です。音楽は控えめだ。これらを複合すると、相乗効果ですごいテクニックを生んで 共感をよびますね。

仕事ができて自信満々の妹(主人公)が、古めかしい実家に帰って 兄、姉、弟と向き合う。まわりのひとの神経を逆なですることに 気づいているのかいないのか、じぶんの考えと言動を強硬に押しとおす妹。ほかの兄弟は彼女に戸惑い反感しながらも、いっしゅ正論を吐く彼女に、うまく逆らいきれない。

じぶんが きょうだいの誰に共感するかというと、むずかしいですね。みなに少しずつ共感する。なので すじ運びに なっとくがいく。つぎの展開に興味がわく。中編映画にしては、脚本の牽引力がすさまじい。短時間でもたっぷり満足できる映画に仕上がっています。

あと、お姉さん役の女優さん きれいですね。むかし付き合った女の子によく似ています。首がすっきりとながいでしょう? 美女 はすべからく首がながいという命題は、「男の優しさは全部下心なんですって」で書きました。たとえばクレオパトラとか。しかし首がながいからといって、それらのひとがすべて美女だとは かならずしもいえない。世の中ちょっとむずかしいですね。

いずれにせよ、満足感のある邦画ですよ。
ひろゆき

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