コーディー

ハントのコーディーのレビュー・感想・評価

ハント(2022年製作の映画)
4.1
民主化と独裁に揺れる80年代を背景に、北のスパイを巡って疑念と暴力に塗れていく旧KCIA内での派閥争いを描く…
息詰まる諜報戦やド派手な銃撃戦など互いの使命がぶつかり合う程にエスカレートする悲劇を抜群の緊張感とテンポで魅せてて、初監督とは思えぬイ◦ジョンジェの多才さと、慕われ具合が伝わる豪華過ぎる友情出演にも唸るw
超面白かった!

安全企画部が怖過ぎ!な展開がひたすら続くし、脅威の芽を摘むためなら可能性の段階で幾らでも暴力を容認する容赦なさ。
銃撃戦などは多少エンタメ的な面白さもあるけど、尋問シーンの当たり前に振われる暴力なんかは生々し過ぎたし、そんな混乱の時代を捉える映像や俳優さんの演技もとても重厚感あって良かった。

まあ展開が目まぐるし過ぎて心理的な描写を拾いきれないままアクションに突入!みたいな感覚もあったし、その忙しなさに拍車をかける次から次へと顔を出す豪華カメオ出演も嬉しい反面、笑っちゃうぐらい目が散ったw
と、多少散漫に感じる部分もあったけどそれを差し引いても贅沢な見応えが勝った。

そんなイカツイ男たちの物語の中で『ムービング』のヒスこと、コ◦ユンジョンがめちゃ輝いてたし、『秘密の森』のチョン◦ヘジンも有能な工作員として超カッコ良かったり、女性の存在感が際立ってたのも良かったです!