このレビューはネタバレを含みます
作中では記者二人それぞれが取材の為の移動で前進する姿を逐一映している。
また、重要な証言者がオンレコでの証言を承諾する際も、その人は直前にジョギングをしている。
秘密保持契約など、加害者を守るあらゆるシステムが障害となって記者たちの前に立ちはだかるが、そういった壁を突破しようとする覚悟を表現しているようだった。
原題は副題のない「She Said」。そのタイトルを象徴するように声が繋がっていくことが印象的な映画だ。記事に載せられないオフレコの証言であっても、別の人物から新たな証言を引き出す武器となる。バトンのような繋がりは連帯となり、その先の告発へと繋がっていく。
