メッチ

SHE SAID/シー・セッド その名を暴けのメッチのレビュー・感想・評価

4.2
これは、実際にあった事件を扱った作品ですが、ただ事件を描くのではなく、どう寄り添えばいいのかも描いていました。

実際に起きた事件をテーマにした作品は、淡々と話が進んでいくだけというのが多い気がします。しかし、本作はそうは思わせない2つの魅力があったと思います。

1つ目は、主人公2人をしっかり描いていたところでしょう。この件を最初に追っていたジョディー。とあるシーンで娘がある一言を発言してしまうのですが、それはこの一件を追っている彼女だからこそ、記者と親として葛藤していたように窺えます。
もう1人は、ジョディーに今回の件について誘われて加わったミーガン。過去にトランプ氏を記事にしたために脅迫の電話や相次ぐ嫌がらせにあう。またそれが、子供の出産後と重なってしまい、心が折れてしまっていたことがあった。そんな彼女だからこそ今回の一件は、絶対に暴いてみせるような姿勢を感じられました。

そして2つ目は、「寄り添う」ことを重視していたように思います。
被害にあった映画制作のスタッフや被害に遭いそうになったため断った女優など、証言を得るために世界各国にいる被害者に会って証言を伺う。それにジョディーがミーガンを誘ったことなど、主人公2人も寄り添いあっていたように思えます。
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