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SHE SAID/シー・セッド その名を暴けのkazuoのレビュー・感想・評価

3.8
大物映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインによる性的暴行やセクシャル・ハラスメントを告発したニューヨーク・タイムズ。それが記事になるまでの2人の女性記者はの奮闘を描いた作品。
この告発は、いわゆる#MeToo運動に繋がる。

この映画は実話ベースであり、メッセージ性の強い映画。テンポ良く進み観やすいが、悪を打ち倒し爽快感を得るエンターテインメント性はこの映画にはない。ラストがそれを象徴している。

私がこの映画で感じた事、少なくとも性暴力に関して"示談"は決して同意ではなく、そして公平ではない事。そもそもその被害については語りたくないし、相手に権力があればその後の影響を恐れるが故に応じざるを得なかっただろうし、何よりもその傷はどんなに金銭を積まれても癒える事はない。
示談の裏にある男性優位のメカニズム。

女性が泣き寝入りする社会からの脱却、そのための効果としても多くの人に観て欲しい作品。
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