金柑

SHE SAID/シー・セッド その名を暴けの金柑のレビュー・感想・評価

3.9
恥ずかしながら記事の見出し程度にしか知らなかったことをきちんと知らなければいけない、これは見逃してはいけないと思っていたので、新作観たい気持ちをどうにか抑えて上映終わる前に滑り込み。相変わらず全体の流れを捉えるのが苦手なので結局しっかり理解できたかと言われると微妙なのだけど、まず触れること、知ることから。それすらしなければ何も始まらないから。
やっぱりこれがアカデミー賞にかすってもないのはよからぬ何かなのではないかと考えてしまう。

覚悟して臨んでいたけどやはり歯を食い縛りながら観る場面も多く、息も止まったりしていたのか、終わったら少し頭が痛かった。もちろん当人の比ではないけど証言や録音を基にしている時間は本当に辛かった。
最初の告白中に隣のおじさんがいびきかいていた時はしばいてやろうかと思った(お連れの方が起こしていた)

声は上げたいけど名前を出して公にはしたくない、しかし公にしないと記事としては効力がない、の狭間でもがく時間の苦しさ。
問題なのはシステムなのだ、法なのだ、となるとプライマフェイシィを思い出した。無力感。

記者自身にも各々の生活があることが取りこぼさずあるのが少し安心した。それにしても四六時中電話が鳴ったり私には到底耐え難いものだけど。

スポットライトも見直さなくちゃな
金柑

金柑