ABBAッキオ

SHE SAID/シー・セッド その名を暴けのABBAッキオのレビュー・感想・評価

3.3
 2022年アメリカ。#Metoo運動のきっかけとなったハリウッドの超大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインシュタインの女性暴行事件。長く噂されていても誰も告発しなかったワインシュタインの悪行を暴いたニューヨークタイムズの女性記者コンビの原作を映画化した作品。実話だけに重みがあるが、映画としてはワインシュタインの権力を恐れる女性たちに寄り添いながら記事執筆を追求する話に集中しており、正直やや退屈。ワインシュタインを人物として登場させず、後ろ姿や実際の録音音声などを使う手法も映画としてのインパクトを弱めている印象。なぜワインシュタインの悪行がかくも長く隠ぺいされてきたか、また被害者がその思いをどう抱えて生きてきたかにもう少し焦点が当たると映画としての厚みが出ただろう。二人の記者のそっくりぶりはいささか驚きだが。
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