どらどら

雑魚どもよ、大志を抱け!のどらどらのレビュー・感想・評価

雑魚どもよ、大志を抱け!(2023年製作の映画)
4.2
- 俺はお前らと本当の仲間になりたい、信じてもらえる奴になりたい

人生にはままならないことがたくさんある
生まれは選べないし
病気は無慈悲だし
中学生には勝てないし
地獄トンネルは怖いし
自分は弱虫だ

しかし「ままならないこと」はほんとうに「ままならないこと」なのだろうか
それは勇気の問題だったのではないだろうか

生まれは選べない
病気は気持ちでは治らない
それでも
その上に何を積み立てていくのかは
「勇気」の問題だったのではないか

ままならないことを自分で引き受け
少年たちは - 雑魚たちは - 走り出す
大志を抱いて
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足立紳らしい人間のみっともなさへの温かい眼差しは、少年たちの成長を通じて人間讃歌へと転化していく
インナージャーニーの主題歌がめちゃくちゃ良かった

冷静に、ほぼ子役を中心に物語をドライブするのが凄すぎる
それでいて150分ちゃんと映画として成立している
子役たちの実力と足立演出のマジック

そして臼田あさ美•永瀬正敏•浜野謙太•河合青葉といった大人キャストの味がすごい
みんな「雑魚」で弱虫だ
その上で、それに何を積み立てていくのかが問題なのだと、彼らの姿は雄弁に語る

瞬と隆造が本音をぶつけ合うところめちゃくちゃよかった
自分にもこういう関係があって、隆造みたいなやつのかっこよさに今でもずっと憧れているんだけど、何故かそいつも自分のことを尊敬してくれている
もしかしてこういう気持ちだったのかなって思った。泣ける。
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