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雑魚どもよ、大志を抱け!のクリームのレビュー・感想・評価

雑魚どもよ、大志を抱け!(2023年製作の映画)
3.9
いやぁ~、小学生男子の友情は、たまりませんね。仲良し4人組がそれぞれ訳ありな家庭で面白い。終盤は茶番、ラストもベタ中のベタたけど、そこも良いと思えました。にしても最近の子役達の演技力は素晴らしい。

1988年。山間の田舎町。ロケ地は飛騨市。主人公·瞬は両親と妹の4人家族で母が乳癌を患っている。 隆造の父はヤクザで、酔うと暴力を奮います。トカゲの母は新興宗教にはまっている。正太郎は秀才タイプで母子家庭。姉がヤンキー。
瞬は成績が落ちたからと塾に通わされ、西野と塾で仲良くなります。西野は映画好きで、皆で映画を作る事になり、盛り上がりますが、ある日、瞬とトカゲは西野が明達にカツアゲされている所を目撃するのでした。



ネタバレ↓



西野は瞬に誰にも言わないでくれと言います。トカゲは隆造に相談しよう言いますが、瞬は様子をみようと言い何もしません。結局、西野は転校してしまった。トカゲは耐えきれず、先生にカツアゲの事を話します。
瞬が、皆との関係がギクシャクする中、隆造は父が酔って暴れ、ボコボコに殴られ暫く学校に来ませんでした。その間に西野にカツアゲをしていた明が、今度は瞬とトカゲに金を要求して来ます。瞬は、西野からの手紙で気持ちを切り替え、お金を渡しません。すると、中学生のマサちゃんから呼び出されます。その日は、母の乳癌の2度目の手術なのだが、瞬は母の手術中に呼び出された採石場に隆造と向かいます。
刀剣を持ち出した隆造を心配して、瞬は隆造より先にマサちゃんに飛び蹴りします。そこで、中学生側の明達も瞬達の味方になり、皆で中学生達を追い返します。
隆造は、母と暮らす事になり、大阪へと転校が決まった。最後のお別れに駅には現れなかった瞬は、地獄トンネルを走り抜け、隆造の電車に追い付き、いつまでも「隆造~」と叫び続けます。隆造も「瞬~」と叫び続けていました。おしまい。

マサちゃんが、ダサーい!小学生相手にカツアゲする中学生だから、あんなアホっぽくて良いのかも知れないが、vs中学生のシーンは完全にふざけてます。
4人組が、それぞれ特殊な環境下にいる子供達なのに差別や偏見無しに仲良くなれている姿に嬉しくなります。
話が進む中、瞬とトカゲは互いに相手を格好良いと思ったり、瞬と隆造はお互い相手みたく成りたかったり、子供の世界って純粋で素敵。瞬の母親が未熟なのも人間らしくて良かったです。荒削りだけど面白かったです。
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