タイムループもののコメディ作品ですが、すごい完成度です。繰り返しの中での行動の変化の影響を細かく楽しく見せるところなんか、まるでBTTFのようです。伝えたいテーマもしっかりあって、それを設定にうまく重ねられています。さらにそこにテーマに関わる劇中劇を入れこんでいく複雑さ。それなのに構成が完璧なおかげで、引っかかりなくいっきにラストまで観れました。部長にプレゼンするシーンがありますが、まさにあのプレゼンのように作り込まれた作品という感じです。
徐々に仲間が増えていく展開が楽しいです。停電した時のライトの光が増えていく描写がすごく好きです。そこから自分の夢か仲間のためかという二項対立へ。そのどちらかを捨てて選択するというシンプルな話ではなく、さらに一歩進んだメッセージになっていくところに感動しました。誰かの夢を応援することと、応援してくれる人の大事さ。
繰り返す一週間というのは、悪い意味で仕事に慣れてしまっている社会人にとってファンタジーとは言い切れないものがあると思います。そこから抜け出す鍵が、信頼できる仲間や上司の存在だというのは、ど直球であるがゆえに心に刺さりました。
劇中に出てくる漫画、良すぎです。全編読みたい！
