おもしろくないことはなかったのだけど、「好きにさせてくれなかった」って感じだった。不思議な感覚だ、オリジナルの低予算の邦画なんてめちゃめちゃ応援したいはずなのに、「オリジナルの低予算の邦画」ってなんとなく鼻につくことがあったりするし、この映画もそうだったなあ。まあそんなのは僕だけのあれとして。
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登場人物たちは、実在というよりキャラクター寄りで、このフィクションラインはストーリーの舵取りでも同じ。このフィクションラインは、個人的にはSFを見る時にとても大事で。例えば「タイムループの原因はこれである」のくだりが劇中で信じられることとかは、かなり嘘だ。でも僕には、他の写実性も鑑みて、「この嘘を登場人物が信じていい」解像度だとは思えなかったので、非常にご都合的に感じられた。
カメラワーク、照明は、かなり予算的な生々しい都合を感じてしまった。手ブレはかなりきつかった。ナイターシーンは僕には暗すぎた。一流広告代理店?がなんであんなに暗闇なんだ?全体的にほぼ1シチュエーションで進むのが特徴的だが、それを跳ね除けるほど面白い絵があったとは思い難く。
タイムリープやタイムループが氾濫する中で、低予算に活路があるとすると、「ハッとするようなアイデアがあること」だと思うんだけど、この映画においてそれはなんだろう?あまり発見的なものはなかった。
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辛辣にすみません。何様は承知です。ごめんなさい。