エイプリル

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらないのエイプリルのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「この世界はループしてるかも」っていう話はもう何度も何度も擦られ続けてきているネタで、本作はどういうオリジナリティを打ち出してくるのかと思ったのですが、キャラクターの個性でそれを実現できている良い映画でした。
正直ストーリーとしては結局部長の心残りを解消することでループから抜けられるというもはやパターン化されたオチでした。映画オタクっぽい彼も「そっちか〜」って言ってたのも分かります。この人、マジでオタク的な雰囲気がうまくて面白かったです。

キャラクターの個性の出し方として、変に「私はこういう人です」と言わせず、「どうやって自分の一つ上の上司にループに気づかせるか」という気づかせ方が人によって全然違って、そこからしてもう面白かったです。主人公の吉川はかなりスマートにそれを実現しており、「仕事できる人なんだな」ということが語られるまでもなく理解できる仕組みになっていました。
停電した時に吉川がリリカルスクールの歌を三曲歌うよう誘いかけるシーン、喋り方や動きも合わせてめちゃくちゃよくて、ここだけ何回か見直しました。

部長のキャラクター描写も、木本に対してフランクなあだ名で呼ぶなど、「本当はすごく仕事ができる人」「木本も一目置いてそう」など行動から察させてくれるような描き方をしておりさすがでした。
あの漫画の内容も、元々部長も木本みたいな自分のことしか考えてない人物だったんだろうなとわかるように描かれていますし、加筆したラストシーンは今の部長だからこそ描けたシーンで、地味ながらも感動的なオチでした。

エンディングはwhere is my mind?のイントロだけオマージュしてるんですが、やっぱりあのイントロ、主題歌にピッタリですよね。改めて思いました。
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