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スピリッツ・オブ・ジ・エアのjamのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

終始、あの乾いた空間を漂って

ぼくは子どもの頃
人が死ぬと雲になると思っていた…

空へ飛びたつことに取り憑かれた男、フェリックス
どこまでも蒼い空とテラコッタの大地
十字架に見守られ、飛行機の製作に勤しむ
共に暮らす妹のベティ
彼女はそんな兄とは違い、亡き父の遺言を守りこの何もない地に留まろうとする


そんな二人の危うい均衡は、
逃亡者スミスによって破られて


兄と妹
空へ、という希望はおそらく
現実の絶望と表裏一体だと二人とも承知している

突き動かさせれる衝動が
飛びたい
イカれてる
の狭間で揺れる


いよいよラストチャンス
出来る限りの知恵と材料を使って作った飛行機
ベティは当然ながら、土壇場でフェリックスも一緒に乗らないとスミスに告げる

Go!
見上げるフェリックスの瞳の先には
憧れ続けた青空
雲になって飛んでいく…
 

観ている私も
ぼんやりとあの砂漠を彷徨う不思議な感覚に包まれて。
jam

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