三四郎

海はふりむかないの三四郎のレビュー・感想・評価

海はふりむかない(1969年製作の映画)
3.3
虚無な青春彷徨を描く斎藤耕一監督の作品はどうも苦手だが、この作品は良い。西郷輝彦が素晴らしい。演技が実に良い。次男坊の、自由奔放だが一本筋が通っていて真心があり実はとっても良いヤツ…という役を溌剌と演じておりよく似合っている。

尾崎奈々、脚ほっそ…細すぎて驚いた…。木下惠介アワーの『あしたからの恋』を観た時も思ったが、彼女、背高いよなぁ。
「これお返しします。(略)受け取れとおっしゃるのは残酷すぎますわ」
綺麗な女性言葉だ。
広島出身の女性はこんな綺麗な標準語喋らない笑 広島の女性なら、「受け取れ言うんは残酷すぎるんよ」
敬語で話せばこうなるかな。「受け取れ言う(ゆー)ちゃっても、それは残酷すぎます」

お墓に灯籠が立っているということはお盆だな。夏の広島のお墓は灯籠だらけで本当に鮮やかだ。
広電のシーンは、広島駅から荒神橋へ曲がり的場町駅へと向かうところ。西郷輝彦が追う電車のナンバーは、なんと「6」!
これは高校時代、雨の日には必ず乗っていた江波線じゃないか!一車両しかないので、舟入と広商の生徒で寿司詰め状態になるあの想い出の江波線!笑 祖父母から私まで三代に渡り通学でお世話になった江波線笑 
最近、帰省したら車両の数が増えていた気がする。勿論一車両の江波線も走っていたが。
中学時代は、よく江波中でバスケの試合があって終点まで乗って行ったなぁ。終点にある江波の車庫も懐かしい。ここでラブシーンとはね笑

被曝者、被曝二世…、最近では、残留放射能のことが言われ始めているが、人体にどれほどの影響があるのかはわからない。体質にもよるのだろう。
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