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絶対やせる 電エース 宇宙大怪獣ギララ登場!/宇宙怪獣小進撃!のうにたべたいのレビュー・感想・評価

3.9
快楽を感じると巨大化する快楽の星の王子・電エースが活躍する特撮シリーズ6作目。
今日も今日とて「電 一(でん はじめ)」が街を歩いていると、巨大怪獣"レッドン"が出現。
慌てて近くの自販機で缶ビールを購入し、いい年こいたおじさんが街中で真っ昼間からいい気持になることで電エースに変身。
サポート役の電次郎を踏み潰し、襲い来る怪獣をやっつける内容です。

教師をしている電一は女性のヤツに惚れられちまって愛の告白を快く受けるも、巨大化がキモがられ破局してしまう。
その後も彼氏持ちを勘違いしたり、別に好きな人がいるのを勘違いしたり、自分がモテると勘違いしたりして次々女性にアタックをするが、ことごとく振られ続ける。
体型のせいに違いないと、"絶対やせる"をタイトルに付けるが、それは実はすべて悪い宇宙人の企みだった。
電一は怪獣をやっつけて平和を取り戻したが、新怪獣バンギラを相手にしたとき、変身ができなくなってしまっていることに気づく。
それはバンギラの片腕に秘密があった、という、あらすじだけ読むとよくわからない展開です。
大丈夫、内容を見ても支離滅裂でよくわからず、通常営業ですね。

"絶対やせる"とありますが、見てもやせることはないです。
タイトルにあるギララは片腕のみの登場で、前作に引き続いてタイトル詐欺甚だしいです。
宇宙大怪獣ギララといえば、知る人ぞ知る松竹製作の怪獣映画で、カエルのようなとぼけたフェイスラインの可愛らしいデザインをしています。
本作の次に、河崎実監督の 『ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発』 が公開されていて、一般的には認知度の低いギララを紹介する意図もあるのかと思います。
本作の後半3話分はまるっとギララの紹介と貴重な映像資料になっていて、ギララについて知る上で非常に興味深い内容でした。

逆に言えば見どころはそれくらいで、電エース本編はいつもの河崎実イズムが展開されるので、おなじみのヤツですね。
毎度おなじみのバカバカしい作品で、楽しめる人は楽しめると思いますが、何も知らず見始めた方はグダグダな展開に度肝を抜かれることうけあいです。
ギララの解説も興味深かったですが、強引で唐突、おまけに話の流れ上必要でもなく、そういったところが逆にブレのない安定している作品と思います。