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夜歩く男のBOBのレビュー・感想・評価

夜歩く男(1948年製作の映画)
3.5
実話を元にしたセミドキュメンタリー形式のフィルム・ノワール。

ロサンゼルス警察が、警官を殺した頭脳明瞭な殺人犯逮捕に挑む。

"persistence"

実録警察TVドラマの元祖。ドキュメンタリータッチということで、どちらかというと地味な作品ではあるが、お仕事映画としても、フィルム・ノワール映画としても面白かった。知的な頭脳戦も、影を使ったサスペンスシーンも見応えがあった。

アイコニックなシーンは、翌年公開の『第三の男』に影響を与えたとされるクライマックス。ロサンゼルス地下水道の暗闇で、警察が殺人犯を追い詰める。本作は、ハリウッド映画に度々登場するこのロサンゼルス地下水道が、ロケ地として使われた記念すべき第1作目とのこと。

警官が牛乳配達員に変装して犯人の自宅を突き止めるシーンや、強盗被害者たちの証言を元に、犯人の人相画を制作するシーンも印象的だった。

冒頭から、警察官が射殺されるは、警察車両が犯人の車に突っ込むはで、驚かされた。

犯人が、排水溝の穴に滑り込むスムーズさに驚いた。これには、ペニーワイズもびっくりだ。

"The End"の出るタイミングが絶妙。実話であることの重みを物語っている気がした。

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