きゅうりのきゅーたろう

明ける夜にのきゅうりのきゅーたろうのレビュー・感想・評価

明ける夜に(2023年製作の映画)
3.9
不倫相手から別れを切り出され包丁を突きつける女子大生、野球部最後の試合でエラーしたことをマネージャーに謝りたい者、就活で同じ説明会を受ける予定が延期となったため飲むことになった者、コンビニバイトの同僚のギャルに告白するものの全く相手にされない者、それを見かね飲みに誘う店長、バイト中にも関わらず仲間と遊びに行ってサボる者、それぞれいろんな事情を抱えながら夏の終わりの8月31日の夜は明けていく…というお話。


滑り込み見られた

エッッッッモ
側から見たらそれぞれの事情とか取るに足らないものではあるけれど本人にとってはなんとしてもなさねばならないことってアンバランスさが漂うけれど、登場人物がみなその達成に向かって行動を起こしている点がこの映画を微笑ましいものにしていて好きだ。
ただ『きっかけ』として8/31=夏の終わりが与えられている点も、外部にかこつけた『区切り』が無いと動かない人の怠惰を見せつけていてかわいい。
群像劇でありながら絶妙に交わっていくからこそ、街ですれ違う人ごとに抱えている事情があるんだと人を少しだけ思いやれる気持ちが生まれるのも良いよなー。