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宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきましたのVisorRobotのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

チネラヴィータ仙台で見た。こういうのは無難でそこそこ面白いからなと思ったらその通りだった。

くだらない映画であるが、外れなしだった。北と南の関係を軍というギミックを利用してエンタメにするというのは『愛の不時着』以来(たぶん)掘り起こされた金脈で、本作もいうたらその変奏である。

とはいえ宝くじをめぐって協力関係を結ばざるを得なくなるバカ軍人たちというのは、結局は韓国でのお家騒動に広がりを求めざるを得なかった(主人公同士の接点はお互いの恋愛しかないので)とは違い、軍の中で遊べる良い設定だったのではないかと思う。だからこそ、1クールは欲しかった。

ラブコメとか、意外と敵国の軍で活躍しちゃうとか、入れ替わりがばれそうになるとか、おいしいところは一通り網羅されているのだが、2時間の尺の中で描き切れないので全部浅堀りである。特に期待していたラブコメのところはあったのかなかったのかもわからないままなんとなーく「恋の予感はあったよね」という感じで終わった。

セクハラかましてきた敵役が意外といい味出してきて、「あれ、こいつああいうことしたらすんなり仲間には入れないと思うんだがどうなるんだ」と思ったら、「地雷で飛んで行った」という結論になる腰砕け感も含めて、まあその時だけ楽しんでくださいよという作り手の肩の力の抜け方が見て取れる。

ディズニーランドとかUSJじゃなくて、地方の遊園地なんですから、まあ、という感じ。そして、地方の遊園地にしては意外とジェットコースターとかスリリングで楽しい。

韓国の居酒屋でかわいい姉ちゃんがロト配る商売は何なんだ。韓国いったら本当にやっているのか。
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